パリ滞在のある日。
メゾン・エ・オブジェからアパルトマンに戻ってからほどなく
先程まで一緒に居た友人から電話。
”君のアパルトマン近くの映画館で『イヴ・サン・ローラン』 やってるよ”と。
そう、先日Facebookでも紹介していた
★映画『イヴ・サン・ローラン』を
近くの劇場で上映していたのです。
その友人に日本を発つ前、その映画がよかったと聞いていたので日本での
上映を楽しみにしていました。
思いもよらないパリでの映画、まったく頭をよぎらなかった私は友人の電話に
即座に返事、『J'y vais !』 行く!!と。
その夜は特に予定も無かったので、電話を切ってすぐインターネットで
上映時間をチェック。
ちょうど19:35の回がぎりぎり間に合いそう!と、急いで支度をし映画館へ。
映画館のチケット売り場にたどり着いた私は、カウンターの上映時間に??
19:35上映の表示がない!
次の21:15の表示しか。
いやな予感。。。
よく見ると19時からの上映時間は19:10となっているではありませんか!!
”やられたー!”
そう、私が見る予定の上映時間は19:10にすり変わっていたのです。
さすが『おフランス』! こういうことは平気で起こります。
念には念をいれてもこのありさま。 涙
カウンターで今から劇場に入れるか”念の為”聞いてみる私。
しかし、その時点でもう上映開始から20分は過ぎていました。
35分始まりならちょうどいい時間だったのに・・・と、ブツブツ。
カウンターのスタッフは
”始まって8分だから観るならこれがリミットよ!”と。
8分。
微妙な時間、でもこの次だと終わるのは深夜だし。
迷ったけれど、この観れなかった8分は日本で観よう!と決め
チケットを握りしめ、急いで劇場へ滑り込みました。
私が劇場へ入った時は、ちょうどディオールが亡くなりサンローランが
グランメゾンを引き継ぐ記者会見のシーンからでした。
(最初の観そこなった8分は次の日友人から聞き一応私の中では完賞!)
内容は。。。
予告でも十分惹きつけられていた印象的な台詞やエキセントリックな
彼の生きざまを、すばらしいキャストと演出で綴られた素敵な映画。
音楽も良かったし、映像、そして衣装やインテリアも素晴らしかった。
そして目や耳を楽しませてくれる映画でもありました。
何よりこの二人の俳優がよかった。
Pierre Niney と Guillaume Gallienne。
サンローランを演じた若き俳優ピエール・ニネイと
サンローラを精神的に支え続けたピエール・ベルジェ役の
ギヨーム・ガリエンヌ。
ニネイとガリエンヌはコメディ・フランセーズ出身の実力派俳優だけあり、
彼らの繊細な演技すばらしい!
特に私は二人で旅に出たモロッコで、
バイクに二人乗りで砂漠を駈け抜けるシーンが好きでした。
フランスでは1月8日から公開されたこの映画。
出だしから興行成績はうなぎ上りだそう。
セザール候補と言われたり?!
日本で公開されたらまた観に行きます。
見逃した8分を観に、そしてもう一度すべてのシーンを楽しみに。
みなさんも機会があればぜひ。
こちらは公開前にフランスのTVニュース番組TF1で二人が
映画の紹介をしている映像です。
おまけ。。。
この日買った映画館『ゴーモン』のチケット。
半券にポップコーン250mlの無料券が。
そしてその裏面、チケット一枚買うともう一枚無料のチケット付き。
同じ映画をもう一度観てもいいし、二人で観てもいいというお得券。
そう、こちらフランスは入場料がリーズナブル!
11.40ユーロ(約1,600円)だったのに少し高いな、と思った私ですが納得。
しかし急いで入った私は、こんなおまけが付いていたのに気づいたのは
帰ってチケットをポケットから出した時でした。涙
そうそう、フランスでは大盛のポップコーンを買って映画を観ながら
食べるのがあたりまえ。
私はよく上映前に、場内に売りに来るアイスクリーム買って食べてました。
しかしこの日私の横にいた女性と後にいたカップルの食べるポップコーンの
音があまりにも激しく、食べている音に気が散って。
その上、エンディングロールにはほとんどの人が席を立ち画面の前を
横切り映画の余韻も何も。。。
それでも、十何年ぶりに観たフランス劇場での映画、
こんなパリでのちょっとした時間の過ごし方も、いいものだと思ったのでした。
ありがとう友よ